第三次稲城市観光基本計画
概要
令和3年3月に策定した「第二次稲城市観光基本計画」の計画期間が令和7年度で満了するため、これを引き継ぎ、ここに令和8年度から令和12年度までの5年間を計画期間とする「第三次稲城市観光基本計画」を策定しました。
本計画では、第二次計画の計画期間中の施策を振り返るとともに、その成果と残された課題を洗い出した上で、稲城市を取り巻く観光動向や関連する計画、事前に実施した調査等を踏まえながら、これらを今後に活かしていくための施策について検討しています。
「住んで良し」、「訪れて良し」の観光まちづくりを推進した第二次計画を継承し、さらに観光振興が地域社会・経済に好循環を生む仕組みづくりを推進することで、持続可能な観光地域づくりを目指します。
稲城市の観光資源の4本柱
- 里山・ノスタルジー(里山の風景、梨・ぶどう農園、三沢川さくら回廊、歴史・文化遺産 など)
- スポーツ(読売ジャイアンツ、Gタウン、東京ヴェルディ、ベレーザ、自転車関連事業、ゴルフ場 など)
- アミューズメント(よみうりランド、日帰り温浴施設、TOKYO GIANTS TOWN、HANA・BIYORI など)
- メカニック(大河原邦男氏作品モニュメント、デザインマンホール蓋、メカデザインコンテスト など)
基本理念
国内外を意識した観光産業の育成と持続可能な観光まちづくりを推進し、シビックプライドを醸成する
基本方針
基本方針(1) 地域資源の活用と高付加価値化
本市は大衆を対象とした発地型のマスツーリズムではなく、既存の自然・文化・産業等の地域資源を最大限に活用し、特別な目的をもつ旅行(SIT:スペシャル・インタレスト・ツアー)に重点が置かれる着地型のニューツーリズムに基づく観光施策を展開します。そのために、地域資源の見せ方を工夫し、ストーリーに磨きをかけ、来訪者目線で観光事業を推進します。
さらに、従来の観光業の枠を越えて、他分野・異業種が連携することで、新しい技術や価値観を取り入れ、観光体験を高付加価値化する取り組みである「観光によるイノベーション」を模索し、持続可能な観光の実現を目指します。
反面、本市は既成市街地やニュータウンを抱える住宅地域であり、観光客と地域住民との摩擦を避けるためにも、観光客の導線の整備や観光客の回遊範囲のゾーニングといった検討も必要です。
基本方針(2) 観光関連産業の育成と支援
これまで農業、商業、文化・芸術活動、市民活動等を観光事業につなげ、地域の賑わい創出を図ってきましたが、今後、市内随一のレジャー施設であるよみうりランドやTOKYO GIANTS TOWNをはじめとする南山エリアの発展が、本市の人の流れを大きく変えます。これを契機に、市内の観光関連産業との連携や事業者の観光事業への参入支援・育成を強化し、市内への回遊を促すことで、地域経済の発展につなげます。特に飲食事業の新規参入支援やご当地グルメの開発助成を通じて新たな観光関連事業者の育成を強化します。
また、本市をホームタウンとして活躍する読売ジャイアンツ・東京ヴェルディ等、プロスポーツチームとの連携も、地域の賑わい創出に加え、市民にとって話題や誇りともなり、地域に好循環が生まれる原動力となります。
こうした状況にある当市が、継続的に観光事業を推進するためには、稲城の観光全体を統括できる中核人材の育成は急務です。
基本方針(3) 地域ブランドの構築と効果的な情報発信
稲城観光に関するブランドイメージの確立は、観光事業の推進に大切な要素となります。現在、シティプロモーションカードや稲城ロケーションサービス等にて、稲城市の魅力を発信する事業を進めていますが、今後、稲城市観光協会を中心に情報発信を一元化し、統一されたブランドイメージを築いて、稲城観光の魅力に対する認知度の向上を図ります。特にメカニックデザイナー大河原邦男プロジェクトは世界に通用するオンリーワンの文化資源であると位置付けてブランドの中心において訴求していきます。
その上で、多様な観光資源について、訴求するターゲットを明確に設定し、効果的に情報を発信します。情報発信は、いなぎ発信基地ペアテラスや東京観光情報センター、ゴルフ日本シリーズ、そうま市民まつり等のイベントPRブース出展といった実店舗型のものから、広報紙やウェブサイト、SNS 等まで様々な媒体を想定し、世界への情報発信も視野に入れて目的に沿ったメディアを適切に選択します。特にインバウンド需要に関しては、今後本市へ大きな影響を及ぼす可能性もあり、デジタルマーケティングを強化するなどして、多言語対応やインフラ整備等、新たな広報戦略を打ち出します。
個別の施策
施策(1) メカニックデザイナー大河原邦男プロジェクトの国際化と文化観光の推進(重点施策)
当市は、「機動戦士ガンダム」や「装甲騎兵ボトムズ」「ヤッターマン」等のメカニックデザイナーとして世界的に高名な大河原邦男氏の出身・在住地です。メカニックデザイナー大河原邦男プロジェクトは世界に通用するオンリーワンの文化資源であると位置付けて、大河原氏のご協力の下、関連する作品のモニュメント設置・維持管理や国際イベント等を実施し、世界に通用する観光コンテンツとして磨きをかけます。また、市内の商工業者や教育機関との連携も模索し、メカニックデザインに関する新たな観光ビジネス等の創出を通じた地域活性化や定住促進につなげています。
本施策を継続するとともに更なる創意工夫を重ね、文化的な価値を持つ本プロジェクトを世界に向けて発信し、後世へ確実に継承できるような仕組みづくりを研究します。
施策(2) スポーツツーリズムの強化(重点施策)
本市をホームタウンとして活躍する読売ジャイアンツ・東京ヴェルディ等、プロスポーツチームとの連携・支援は、地域の賑わい創出や経済効果に加え、市民にとって話題や誇りともなり、地域に好循環が生まれる原動力となります。さらに、市外からジャイアンツタウンスタジアムへの観光客を見込んだスポーツホスピタリティは、地域の発展や観光需要の喚起にもつながるため、スポーツイベントや交流を目的とした集客事業を進めます。
また、従来の観光の枠にとらわれない他分野・異業種企業や団体等との連携は、これまで接点がなかったマーケットへの進出や新しい観光客の獲得が見込まれるため、多くの集客・交流が見込まれるビジネスイベントへの誘致にも積極的に取り組みます。
施策(3) 読売グループとの連携(重点施策)
総合レジャー施設として成長を続けるよみうりランド(HANA・BIYORI、花景の湯を含む)をはじめ、新たに建設されたジャイアンツタウンスタジアムやよみうりランド内にオープンした「ポケパーク カントー」、また今後オープン予定の水族館等、読売グループの「TOKYO GIANTS TOWN」構想は、本市の人の流れを大きく変えます。これを契機に、本市と読売グループとは「TOKYO GIANTS TOWN」構想の実現等による地域活性化(地域発展)の推進に関する包括連携協定を結び、相互に連携・協力し、地域の持続的な発展及び教育・文化・スポーツの振興等に取り組みます。
また、これに連動した本市への誘客促進や地域の賑わい創出のために、市内への回遊を促す取り組みとして、デジタル観光マップを活用したスタンプラリー等のイベント実施や営業情報の発信など、公民一体となって事業展開をします。
施策(4) 自転車のまち稲城の推進(重点施策)
これまで、多摩川サイクリングコースや南多摩尾根幹線道路といったサイクリストの集まりやすい地の利や、東京2020オリンピック大会自転車競技(ロード)実施したオリンピックレガシーを生かして、「自転車のまち稲城」の事業を推進してきましたが、今後サイクリストの聖地として本市が事業を継続していくためにも、サイクリングの起点・終点としての機能強化や広域での事業連携に取り組みます。
施策(5) 観光関連産業のスタートアップ育成、商店街への支援
これまで、当市の観光事業へイベント実施といった形で積極的に参画している株式会社エリアブレインや株式会社JR中央線コミュニティデザインといった事業者に加え、よみうりランドやTOKYO GIANTS TOWNをはじめとする南山エリアの発展を好機としてとらえて、新たに市内回遊を促進するため、市内の観光関連産業のスタートアップ育成や商店街への支援を強化します。また、観光関連産業の集積を 図り、地域経済の発展につなげるとともに、地域が稼ぐ観光の仕組みの構築を目指します。
施策(6) 既存の観光資源を活用したニューツーリズムの促進
三沢川 桜・梨の花まつりや、水と緑や里山等を巡る観光ウォーキングツアー、スタンプラリー等、これまでに培われたノウハウを継承し、新たな魅力を加えながら工夫を重ねていくことで、既存事業の更なる質の向上を図ります。また、市内に残されている歴史・文化遺産等を観光資源として発掘し、稲城市郷土資料室や平尾の古民家、小田良の棚田や上谷戸親水公園など里山資源、また、新たに地域の交流拠点としてオープンした LOUNGE WiTH 372 等を活かした国際的なアートイベントを行うなど新たな 観光事業の展開を試みます。
加えて、本市の地域資源を活用したロケーションサービス(撮影支援)を推進します。ロケーション撮影の誘致や撮影支援を積極的に行うことにより、効果的なシティプロモーションを図るとともに、地域経済の活性化に取り組みます。また、訪問の動機付けとなるよう、魅力的なロケーション情報を広く発信します。
施策(7) 交流・関係人口の創出・拡大
市では、姉妹都市の北海道大空町や友好都市の福島県相馬市・長野県野沢温泉村など、姉妹友好都市との連携が年々強化されており、令和3年にはアメリカ合衆国カリフォルニア州フォスターシティ市と初の海外の姉妹都市として連携協定を締結しました。この姉妹友好都市を足掛かりに様々な事業を展開し、交流・関係人口の創出・拡大を図ります。
さらに交流・関係人口が拡大し、本市PRの機会が増加した際には、観光大使やいなぎ観光案内人、稲城市観光協会サポーターズクラブ等の活動が期待されます。
施策(8) 観光DXの推進
デジタル技術を活用して、本市の観光に関する課題を解決し、新たな観光体験やビジネスモデルの創出、業務効率化を図ります。また、単なる観光事業のデジタル化にとどまらず、外部の専門人材等を登用するなどしてデータを分析・活用することで、来訪者の満足度向上や消費拡大、持続可能な観光まちづくりにつなげます。
施策(9) デスティネーション・マーケティングの基盤整備
本計画を推進するために観光協会と連携し、デスティネーション・マーケティングの基盤 備を行います。具体的には、観光入込数や観光消費額などの観光統計の整備と活用、観光資源の磨き上げや各種イベントの企画運営、ターゲットを明確にした情報発信を行いながら、PDCAサイクルによって観光地域経営を推進するための仕組みづくり、人材登用と育成を行っていきます。
第三次稲城市観光基本計画
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このページは産業文化スポーツ部 観光課が担当しています
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